世界でたったひとつだけの服

それから私はビりーと一緒にDLR（デニッソン左右リターニング）、カーフ・ポンプ、アーム・アクティベーション、レイジー・エイト、アルファベット・エイトなどのちょっとした教育手段を施して３０分ほど過ごしました。
ビリーは生き生きとしてきて、リラックスして深く呼吸ができるようになり、ギターを弾きたいという情報を大きな背景として、その中にある「読む」という目標を中心に考えや動作パターンを体系づけていき、まとめ始めました。

私はビりーの目の動きをもう一度テストしました。
すると今度は、まるで今までずっとそうしてきたかのように、ごく自然に正中線を越えることができました。
次に、ビりーに中学１年生レベルの本を手渡し、読んでもらいました。
すると、彼は完全にはっきりと理解しながら、文章を読んだのでした。

ビリーはペンを持ち、目標を書き、さらに、自分のバンドの成功を導くために、今日何をするか、明日何をするか、来週何をするかまで付け加えました。
それから、ビりーが読むのを聞いてもらおうと、私たちは母親のリー・アンを招き入れました。

「これ、すごいよ、ママ。僕が読むのを聞かなきゃ損だよ」

リー・アンは、ビリーの態度や能力の変りように明らかに感動していました。
彼女はビりーが読んでいるのを聞きながら、泣いていました。

その後、ビリーは高校を卒業し、世界的に有名なバンドのギタリストになったのです！！

ビりーが自分自身への約束を守り、自分が「したいこと」に「しなくてはいけないこと」を組み込んでいく方法を見つけたことを、誇りに思っています。